1)伊豆の道路は要注意!
運転の話ではありません。物件の接道義務の話です。
都市計画区域内では認定された道路に2m以上接していないと家が建てられません。 一見道路でも、この「認定」がされていない道路が時々ありますので要注意です。
認定されているかいないかは役場で確認しないと分りません。
見掛けは立派な道路でも認定外ということもありますし、 一本の道路でもある地点から先は認定されてないというようなこともあります。 見かけでは認定されているかどうかわかりませんし、地目が公衆用道路となっていても認定道路とは限りません。 きちんと調査をしている地元の業者を利用されることをおすすめします。
2)滞納金は新所有者の負担!?
別荘地などでは以前の所有者が自治会費、管理費等を滞納している場合があります。
このような場合、滞納金を全て収めておいて貰わないと、新所有者が負担することになります。
また、滞納ではありませんが、別荘地によっては新規に家を建てる際に多額の負担金が発生することもあります。
滞納金はキチンと支払って売買する、購入後に発生する費用は事前にしっかり説明する。 これは当たり前のことですが、都会ではこのような費用がかかることが少なく、 仲介業者によってはうっかり見落してしまうことが無いとも限りません。
その別荘地・分譲地で物件扱い例の豊富な業者に仲介を依頼するのが安全です。
3)いい加減な境界について
都会のように単価の高い土地ですと境界はきちっとしていて当然ですが、伊豆では境界が不明確な物件も結構あります。 特に山などでは境界杭ではなく大きな石や木あるいは山の尾根が境などということがあります。
図面も和紙に墨で描いたようなものであったり、測量図が無いということもたびたびです。
広い土地を測量するとなると、土地代よりお金が掛かる場合もありますので、 こういった場合は土地が安いからしょうがないと割り切りましょう。
郷に入っては郷に従えで、伊豆で物件を購入しようという人は、 ある程度のいい加減さを許容していかないと気に入った物件があっても購入できなくなってしまいます。
4)掘り出しものを見つけるには
売り地を見る場合のアドバイス。売り地といえばほとんどが山林の伊豆では、木や草が生い茂っている場合がほとんど。 木がうっそうと茂った土地は暗くてジクジクしていて、虫もいっぱいいそうで一目見てパスしたくなります。
ところがこのような物件に磨けば光るダイヤモンドがあるのです。
長靴に履き替えて、草やクモの巣を掻き分けて中に入って見ましょう。 傾斜地かと思っていたら意外と平らだったり、木の間から思いがけず海が見えたりといった意外な発見があるかもしれません。 もちろん逆に急傾斜だったり、大きな岩があったりというケースもあるでしょう。
見た目が良い物件は初めから値が高いですが、不細工な物件はそれなりの価格です。 安く買って美人に変身させる!これが土地購入の醍醐味です。
5)田舎暮らしを希望する方に
畑をしたいので広くて平らの土地を欲しいという方は多いです。
しかし、山が海まで迫っている伊豆では、広くて平らな土地を探すのは結構大変なのです。
畑は農地法のからみがあって500平米以上買うことは難しいですし、かと言って山林では傾斜がきつくて簡単に畑にはなりません。
そこで提言ですが、ご自分の住む家は程ほどの広さにしておいて、住んでから近所の畑を借りた方が経済的ですし現実的です。 伊豆では畑を作る人がいなくて荒れたままになっている土地、あるいは、荒らすわけにいかないので無理して作っている畑が多くあります。
伊豆に住んで人柄も分ってもらえれば、お酒一本で借りることは難しいことではありません。 所有地で畑をすることに拘らなければ、物件の選択肢も広がってきます。
6)田舎の人は純朴?
都会から来て地元の人の中に入るのはちょっと大変です。
田舎の人は必ずしも純朴というわけではありません。 たまたま近所が良い人ばかりということもあるかもしれませんが、 そうではないこともあると考えておくことも必要です。

ですから、引っ越してきた当初から深い付き合いをするのは危険です。
後から距離を取ろうと思っても一度深入りすると簡単には離れられません。 それより、初めは距離を置いておき、人柄をよく観察してから付き合える人とは付き合うようにした方が安全です。
7)別荘地こそオススメ
人間関係についていえば、別荘地はオススメです。
別荘地はよそ者の集まりですから、うるさい人も少ないでしょうし、 知らない人の葬式に借り出されることなどめったに無いと思います。 別荘地は管理費が掛かるといって敬遠する人もいますが、 その分一般の土地に比べ価格は安いと言ってもよく、移住してくる人にはオススメです。
8)車の免許は取ってきてください
伊豆では車は不可欠です。例えバスがあるところでも本数は少ないのでやはり車が頼りです。 たまに、免許が無いので便の良いところを希望される方もいますが、 そのような土地は高いですし、物件そのものがあまり有りません。
伊豆では車が少なく、都会に比べ運転は楽です。 それに、いたるところがドライヴコースといっても良く、運転が楽しみになります。
ぜひ教習所に通って運転免許を取ってきてください。 それか、伊豆に来て免許を取るほうが簡単かもしれません。
9)ヤドカリこそ家選びの先達なり
家をついの棲家と考えるのは止めましょう。
歳取って運転できなくなっても大丈夫なようにバス停の近くが良いとか、 自分の葬式のために和室2間続きが必要という方もいます。 皆さんいろいろな心配をしながら物件を探していますが、考えればきりがありません。
どのようなライフステージにも対応できる家を探すことは余程予算がある場合を除き不可能と言ってもよいでしょう。
大事なのは今です。 この先10年どのような生活をしたいか考え、そのために最適の家を探しましょう。 あれやこれや考えると何を買っていいか分らなくなります。
将来状況が変わって家が合わなくなったときには、ヤドカリのように自分にあった家に住み替えましょう。
10)どうしても希望の物件が見つからない人へ
100パーセント希望の条件を満たす物件などありません。
物件探しに長い時間とエネルギーを掛けているとその分伊豆での生活の時間とエネルギーが減ってしまいます。 伊豆を楽しむことが、伊豆に物件を購入する目的であるなら、物件は70点でも購入されることを強くオススメします。 伊豆のすばらしい自然環境という基礎得点を50点追加すれば120点で合格点です。 本当に伊豆での暮らしは素晴らしいものです。 物件に多少不満があっても、早く伊豆での暮らしをスタートさせましょう。